猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

言語

小林標(こずえ)『ラテン語の世界』(中公新書、isbn:4121018338)

『独習者のための楽しく学ぶラテン語』という本があることは、ラテン語についてのほかの本に載っていたので知っていた。その本の著者の小林標さんの近著である。 おおざっぱに言うと、ラテン語の歴史、文法、ラテン語のヨーロッパ語への広がり、ラテン語文学…

丸暗記と文法教育はムダか?

私は丸暗記と文法が苦手だった。英単語の暗記がいやで、高校の途中から単語を覚えるのはやめて、わからない単語が出てきたら片端から辞書を引くようにした。当時は、何度も辞書を引いたので、かえってそれだけ英語が身についたとうぬぼれていた。英文法も苦…

「社会契約」の原型

前にも採り上げた(id:r_kiyose:20060923)江澤増雄『教会ラテン語への招き』のなかに、「聖体拝領」という儀式の説明がある。カトリック信者でない私には「聖体拝領」というのが具体的にはよくわからないけれど、パンと葡萄酒をキリストの血と肉としていた…

田淵文男(監修)/江澤増雄『教会ラテン語への招き』サンパウロ

「カトリック教会のことば」としてのラテン語に、カトリック信者に関心を持ってもらおうと書かれた本である。19日の日記(id:r_kiyose:20060919)でラテン語の教会式発音を主張している本として引用した。 著者の江澤さん(神父さま?)は、まず、現在の日本…

逸身喜一郎『ラテン語のはなし』(大修館書店、isbn:4469212628)

「通読できるラテン語文法」という副題に引かれて買った。 この本は東大のラテン語の先生が、授業中の「雑談」をつなぎ合わせて綴った「ラテン語世界への入門の本」だ。 現在、中学校や、ばあいによっては小学校や幼稚園でいきなり教えられる英語はともかく…