猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

「低温の星」の探索

 日本を含む国際研究チームが「低温の星」の掃索プロジェクトをやっているらしい。
 http://optik2.mtk.nao.ac.jp/~hide/ukidss.html
 そこでは、表面温度が摂氏1200度以下という星が絞り込まれ、それについて研究が行われているようです。これが、昨日の日記で書いたスペクトル型でいうと「T型」というのに属します。現在確認されているかぎりで最も星の表面温度の低い型ですね。
 そのなかには、木星の20倍の質量で、摂氏280度という「低温」の星も含まれているそうです。ちなみに、普通の薬缶の湯気ではだめだけれど、過熱式蒸気機関車の蒸気の温度はこの星の表面温度を超えます。50年以上前に作られた蒸気機関車のボイラーで「星の温度」が作られていたなんて、まあ、考えようによっては、すごいことです。と思ったら、上記の引用元のページには、280度というと「ロウソクの炎の温度(摂氏1,400度)よりずっと低温で、ごま油の引火温度くらいしかない」と書いてありました。「ごま油の引火温度」ねぇ。つまり、天ぷら鍋を火にかけっぱなしにしていると、宇宙に浮かぶ星の表面温度を超えてしまうということです。これも考えようによってはすごい。