猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

というほど簡単じゃないんですけど

 でも、たぶん、大筋、まちがいないと思います。
 「簡単じゃない」というのは、やはり「勢いを止める力」は働き続けているからです。
 たとえば地球上の大気や海水は地球の自転の影響を受けて海流や気流を作っています。その力は地球の自転する力から与えられている。外殻やマントルなどの地下の運動も、一部は地球の自転から影響を受けている。また、太陽やほかの惑星の引力もあります。地球の表面には出っ張ったところ(高い山)とくぼんだところ(低地とか海とか)があって、出っ張ったところはほんのわずかだけれど太陽やほかの惑星に近い。引力は近いところほど強く働きますから、太陽やほかの惑星は地球上の出っ張ったところを強く引きつけようとします。これも地球の自転を止めようとする力として働きます。さらに、地球の外から降ってくる「ほかの天体」(流れ星とか隕石とか、ごくたまに小惑星とか彗星とか)も、当たりかたによっては地球の自転を加速する可能性もありますが、自転にブレーキをかけることも多い。
 だから地球の自転は平均すると徐々に遅くなっているのだそうです。でも、太陽のまわりを一周するあいだに365回転と4分の1くらいするのですから、まあよく回っているほうです。でも、一日せめてあと一時間、で、一年はせめてあと一か月ぐらいほしいな、と思うこともありますけど……でも24時間365日で一年分の仕事と同人活動をちゃんとすませるようにというのが宇宙の意志なので、しかたないでしょう。
 えーと、論点がずれました。
 水星や金星は自転がもっと遅い。とくに金星はほかのすべての惑星(水星から海王星まで。準惑星の自転ってぜんぶ測定されているのだろうか?)とは逆向きに回っています。あ、まあ、天王星はほぼ横倒しになったまま回っているので、天王星はやっぱり例外にしておいたほうがいいかも知れませんけど。金星の自転が逆向きなのは、もともと地球などと同じ向きに回っていたのに、過去に大きい惑星がぶつかって回転が逆になったからとか、大きい惑星がぶつかって自転軸が上下ひっくり返ったからとかいう説がある――というところまではフォローしていたのですが、最近はどういう説になっているのかわかりません。
 宇宙は真空なのだけれど、真空でも重力は働くし、ときどき何か降ってきたりするので、自転がいつまでもそのままというわけにはいかない。地球はそのなかでも安泰なほうではないかと思ったりもします。
 月はというと、地球の引力のせいで、自転はほぼ一公転で一回転で、上下左右に振れることはあるけれど、基本的に地球にいつも同じ面を向けています。だから、半月でも満月でも「うさぎ模様」が見えるわけです。文化によってカニだったり人の顔だったりするけどさ。