猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

アルバムの世界観とジャケットについて

 まず、今回は、ジャケットに力を入れられたということです。写真そのものは、『Confetti』と『Quatrequarts』につづいて、たぶん台湾の写真館で撮ってこられたものなのだろうと思いますが、それをイラストレーターのヨシツギさんが加工して、すばらしいダブルジャケット仕様に仕上げた……とのことです。
 ちなみに、WAVEMASTER HAPPIES 発売の作品のなかでは『光の花束』のみは国内撮影で、これが藤みさきさんの作品である「Forestina 〜ノスタルジーの羽翼」にインスピレーションを与えているということでした。
 で、今回のアルバムのコンセプトとジャケットについての、インタビューへのお答えなどをまとめてみました。


 春菜 今回はキーワードを童話とか、お伽の国とか、水彩画、でも、その童話っていうのも、子どものためのお話ではなくて、大人だからこそ遊びに行くことができる心のなかにあるおとぎの国みたいなものをイメージして、みんなにこう、お題を出して、曲を上げていただきました。で、あの、ここ〔会見資料〕にお名前をまちがえられてしまったヨシツギさん〔「ヨシツキ」さんになっていた〕というほんとにすてきなイラストレーターの方にお願いして、写真に……存在感を与えて。いま、ここにちょっと、ちょっと大きめのがあるんですけど、これが、ほんとは、反対側とかが、すっごいすてきなことになってるんです! すっごいすてきなことになってるんですが、これは見せません。ぜひ、買って、あの、開けたときに、ときめいてほしいんです! なので、ここは買ってのお楽しみということですね。
 Dr. Purple(以下DP) ……あの、ふだん、ぼくはジャケットとかに全然興味ないんですけど、今回だけはびっくりしました。ほんとに、見るとね、半世紀近く生きてきて……。
 春菜 半世紀近く! そんなにびっくりしたの?!
 DP 半世紀近く生きてきて、一番めか二番めですよ、このジャケット。
 春菜 うわぁ。
 DP 一番は、ちょっと、ジャズのアルバムで、あの、ニューヨークの街だと思うんだけど、タイトスカートのお姉さんが、歩いてる、白黒の、ソニー・スティットってひとのジャズアルバムなんだけど、……すぅごいこれはかっこいいやつなんですよ。で、これはジャケ買いしました。
 春菜 うん。
 DP まあどうでもいい話です。すみません。
 春菜 今回は、でもそういう意味で、わたしを知らない方とかがジャケ買いをして下さっても、中味もちゃんとそれだけ負けないものが詰まっていると思うので、一回騙されてくれ、とも思っております。
 ソニー・スティットの名が出てくるところが「ジャズの人」らしくていいです。なお、私の知っている範囲ではアルバム名は確定できませんでした。

 春菜 今回は、でも、わたし、最初からヨシツギさんにお願いしたいっていうのは自分の中で決めてたんですね。で、ヨシツギさんのホームページとかを拝見して、ほんとにすてきなイラストがいっぱいあるので、それを見ているうちに自分の中から出てきたのがこういう単語でした。なので、もしヨシツギさんに断られたらどうしようと思ってたんですけど、ご連絡したら、あの、すぐにお返事下さって、で、ものすごいノリノリで、あの、ヨシツギさんもう一つのお名前が吉田ドンドリアンっていうんですね。なので、わたしたち、ドンちゃんって呼んでるんですけど、ドンちゃんがあまりにやる気で、いろんなものを送ってきて下さるので、むしろ心配で。だいじょうぶなの? ねてるの? ――みたいなぐらい、ほんとチームとして楽しくお仕事をして下さったので、お声がけしてよかったなと思っております。
 ヨシツギさんのホームページ:http://bye.sekitou.sub.jp/
 ヨシツギさんの日記(4月20日、ホームページの「news + nikki」から入る)には『夜想サァカス』のイラストのお話も出ています。ほんとに楽しんでお仕事なさったみたいですね。
 収録曲が6曲になったことについては:

 春菜 今回は世界観を決めたかったので、ミニアルバムにしようというのは最初からあったんですね。そうすると、ミニアルバムってだいたい何曲ぐらい入るんだろう?
 DP だいたい5〜6曲ですね。
 春菜 じつは予定していたよりは一曲多いんですね。それは、コンペに上がってきた曲はほんとにすてきな曲が多くて、もう、絞りきれないから、がんばって入れちゃおう全部っていうので、ミニアルバムにしては6曲っていう、やや多めの曲数になりました。
 『Confetti』も『Quatrequarts』も10曲なので、その半分強というところですね。もっとも、春菜さんのばあい、フルアルバムも、「砂糖菓子のような」とか「パウンドケーキ(Quatrequarts)のような」とかいうコンセプトが決まっているようには思います。それに、「甘いだけではない、苦みや辛みもあるお菓子」というコンセプトは、『Confetti』からずっと流れてきているように思いますけれど。ただ、そのコンセプトの中で「いろいろなものがある」というところを見せるか、もっとテーマを絞るかで、ミニアルバムとの違いを作る、ということでしょう。