猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

渡邊大門『戦国誕生』講談社現代新書、isbn:9784062881067

 日本の「戦国時代」が「どう終わったか」ではなく、「どう始まったか」に注目した本です。
 普通は、室町幕府の将軍足利義材(よしき)(のち義稙(よしたね))がクーデターで失脚した1493年の「明応の政変」か、北条早雲(伊勢宗瑞)が幕府の出先であった堀越公方家を滅ぼした1491年から「戦国時代」が始まったとする「通説」に対して、この本は、15世紀半ばには「戦国時代」が始まっていたとして、まだいちおう室町幕府が健在だった15世紀後半、足利義政の時代の政治の展開について詳しく述べています。
 あれ? 戦国時代って応仁の乱(1467年。応仁・文明の乱)から始まったんじゃなかったの? っていうか、応仁の乱の後も幕府って機能してたの?
 ――とか言っている状態だから、私は、あんまりこの本の視点の「新しさ」を理解してこの文章を書けるわけではありません。すみません。