猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

COMITIA116参加します

 去年の8月から放置してた……。申しわけないです。

 というわけで、あす5月5日の COMITIA116 参加します。
 S25a 「アトリエそねっと」です。
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 【新刊1】
 『夜風』
 瑠姫(るき)は、中学校のときの友だち幸織(さちお)の招きで、10年以上前に離れた生まれ故郷を訪れる。リゾート施設の撤退とともに寂れ果てた海辺の村、行方のわからない友だち、無邪気な元気少女だった幸織も大きく変わっていた。そして、思いもかけない出会いが、瑠姫の知らなかった村の秘密を明らかにする……。
 『荒磯の姫君』現代篇その2。

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 「現代篇その1」は『月が昇るまでに』で、今回の本には「夏には再刊」などと書いたのですが、例によってまた暗雲が……。ともかく、現役中学生の物語だった『月が昇るまでに』に対して、こちらは、社会人になって数年の女性たちが、中学生だったころを思い返す、という物語です。
 『月が昇るまでに』と同様、読むと『荒磯の姫君』の結末部分の一部がネタバレしてしまうという……なんかうまくない商売してるな。でも、バレるのは一部ですので(汗)。
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 【新刊2】
 『新版・マルカン百貨店閉店!』
 岩手県花巻市の老舗百貨店「マルカン百貨店」が6月7日をもって閉店する。マルカン百貨店は、「昭和」の雰囲気を残し、花巻市内を一望できる6階の「展望大食堂」で親しまれてきた。「ナポリカツ」や高さ25センチの巨大ソフトクリームなどの名物メニューはもう食べられなくなってしまうのか?
 ……という思いから制作した初版の後、花巻駅周辺の活性化に取り組む企業「花巻家守舎(はなまきやもりしゃ)」によるマルカン百貨店事業引き継ぎ計画が動き出した(実際には初版を作っている途中で動きが始まっていたようです)。この展開を踏まえ、20世紀前半に花巻に生きた宮沢賢治や、「東北ずん子運動」にも思いを馳せつつ、あらためてマルカン百貨店存続について論じる。

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 宮沢賢治についてはもしかすると「世捨て人」のようなイメージをお持ちかも知れません。また、賢治は、自分自身の生活設計や人生設計については、かなり不器用だった人だと思います。けれども、岡村民夫さんの『イーハトーブ温泉学』などによれば、賢治は地元花巻の発展については意欲的な構想を立て、自分自身もそれに参画しようと動いたひとでもあったようです。意欲的に「古着屋兼質屋」の家業拡大を図った父の政次郎に賢治は反発したのですが、にもかかわらず、親子共通に受け継がれた「花巻の気風」とは? そして、その「気風」はいまも花巻に根づいているのか?
 ……というようなエッセイです。

 よろしくお願いします。