猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

将棋NHK杯準決勝

 起きてNHK教育テレビをつけたら将棋のNHK杯戦の準決勝をやっていた。郷田真隆九段と山崎隆之六段(名まえの表記とか段位とかがまちがっていたらすみません)の対戦で、最初は互角だったのが、途中で山崎六段が何か失策したのか急に不利になり、郷田九段が勝つのはほぼ確実というようなところまで進んだ。そこで山崎六段が端歩を突いたりして郷田九段の穴熊崩しにかかったので、「う〜むこれが「最後のお願い」か。それにしてもずいぶん粘るな」と思っていたら、いつの間にか山崎六段の玉が自分の護衛陣を切り捨てて、単身、脱出に成功し、郷田九段の陣に入玉*1を果たす勢いを見せた。飛車角交換を仕掛けられたときに応じず、逆に郷田九段に対して別の飛車角交換を仕掛けたあたりが逆転の契機になったのだろうか。
 なにせそれまでぜんぜん戦いの起こらなかった方面なので、郷田九段側はぜんぜん準備がなく、入玉前に詰めることも、入玉を阻止することもできなかった。郷田九段は、山崎六段の反攻に対して、山崎六段から奪った金・銀を並べて防衛線を敷いていた。最初の穴熊の防衛線も合わせてものものしい防衛線だった。それがかえって入玉合戦になったときに不利に働いた。郷田九段も敵陣への入玉を図ったが、なんせそれまでの激戦地帯だったので敵味方の駒が錯綜しており、その上に自分の防衛線もじゃまになってなかなかうまく進めない。そのあいだに、山崎六段の飛車・龍に金・銀などの駒をほとんど取られてしまい、手駒勝負*2になっても郷田九段は勝てないので、けっきょく郷田九段の投了となった。
 私自身は将棋はめちゃくちゃに弱いし、難しいことはまったくわからないのだけど、この勝負は見ていて興奮したというか、逆転劇を十分に楽しませてもらったと思う。
 この山崎六段と、羽生四冠×森内名人の勝者が決勝で当たるのか〜。
 なお、今日は司会がいつもの千葉涼子さんではなく、中倉彰子さん(このお二人も表記とかまちがっていたらすみません)だったけど、前任者だけあって慣れておられて、解説とかわかりやすかったです。

*1:敵陣に自分の玉=王将が入ること。玉と金以外のすべての駒が「成る」ことができるので、玉の護衛を固めるのが容易になり、詰ませることは非常に困難になる。

*2:持将棋。双方が入玉した場合には手駒をどれだけ持っているかで勝負を決める。