猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

これではルソーに対して不公平ではないか?

もちろん、そんなことは、東さんや北田さんをはじめ、この「討論」の参加者にはわかりきったことなのでしょう。それに、だからといって、ルソーの社会契約論を使って、後の時代に確立した「ナショナリズム」を語ってはいけないというわけではありません。 で…

「社会契約論」と「ナショナリズム」は時代が違う

とりあえず「国民が国家の主体になる」という「国民国家」の考えかたがヨーロッパではフランス革命から始まったとしましょう。けれども、フランス革命は「カトリック」文化に対する「理性」文化を主張するなど、「ヨーロッパ文化全体の革新」という価値観を…

ルソーの時代のヨーロッパに「ナショナリズム」思想はあったのか?

ルソーの社会契約論は、「言語や宗教を含む同じ文化を持ち、歴史的記憶を共有する集団」としての「民族」を基礎として国家を成立させるという発想とは違うと思います。それは、ルソーの「先輩」格の社会契約論者であるホッブズやロックでも同じでしょう。 『…

今回は「科目としての理科嫌い」の言いわけが使えないので

そのことを糸口にして社会契約論について議論したいのですが、その前にお断りです。もう今回は「科目としての理科嫌いだから自分の書いてることが正確かどうかわかりません」という言いわけができないので、そのかわりの言いわけです。 私がルソーの『社会契…

ナショナリズム論とルソー

どこで行き詰まったかというと、ナショナリズムの話に、とつぜんルソーの話が出てきて、そこに話題が移るところでです。 ルソーといっても、もちろん画家のルソーではなく、思想家・言論家・音楽家のジャン・ジャック・ルソーのことです。ところで「画家ルソ…

ルソーとナショナリズム

思い立って、前に買ってあった『思想地図』の「vol.1」を読み始めました。 が、巻頭の「共同討議」でさっそく挫折しています。 ……すみません。

蛇足――アルコールから生まれる生命は?

水にある程度まで対抗できるのは、メタン系の分子に酸素が一個くっついたメチルアルコールとエチルアルコールではないでしょうか。液体でいられる範囲は: ・メチルアルコール マイナス98度からプラス65度 163度 ・エチルアルコール マイナス114度からプラス…

でも、やっぱり生命は水がないと発生しないのか?

ただ、この「結論」も絶対的なものではありません。 まず、「活発な化学変化」がなくても、長い時間をかければ、生命を生むような化学変化が起こらないとは限らないということです。軽い星は非常に寿命が長い。だから、そういう星のまわりに惑星系があれば、…

もう一つの「特別」さ

こういう物質と較べると、水の持つ「特別な性質」がもう一つ出てきます。それは: (4) 液体でいられる温度幅が広く、しかも比較的高い温度でも液体でいられる ということです。 私たちは、夏の温まった水道水でもないかぎり普通の水は「冷たい」と感じますか…

水のほかに「宇宙でできやすい物質」

では、宇宙で比較的できやすい物質のなかで、水と同じような「特別な」性質を持っているものがあるのかどうかです。 宇宙に多く存在する物質というと、まず水素とヘリウムです。それから、炭素、窒素、酸素など、水素とヘリウムにつづいて星の内部で合成され…

水の「特別さ」

ずっと水の化学的性質の話を続けてきて、前回でようやく(強引に)「水と生命」の話題に戻りました。 それで、前回の最後のほうで、水の「特別さ」として: (1) 分子が小さいこと (2) 分子に極性があること の二つを挙げたと思います。 水の分子は、極性のあ…

「宇宙を観る」日々

いま、「世界中で宇宙を観ようよ100時間 (4月2〜5日)」というイベントをやっているそうです。 http://www.astronomy2009.jp/ja/project/100hours/index.html 英語のタイトルは「100 Hours of Astronomy」で「天文学の100時間」とか「100時間の天文学」とい…