猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

蛇足――アルコールから生まれる生命は?

 水にある程度まで対抗できるのは、メタン系の分子に酸素が一個くっついたメチルアルコールエチルアルコールではないでしょうか。液体でいられる範囲は:
 ・メチルアルコール マイナス98度からプラス65度 163度
 ・エチルアルコール マイナス114度からプラス78度 192度
と水よりも広い。酸素がくっついているおかげである程度の極性があります。だから、(炭素の数が少ない=「低級」な)アルコールもさまざまなものを溶かすことができるし、広い範囲の温度で液体として存在できる。
 ただ、アルコールは、水、メタン、アンモニア二酸化炭素に較べると複雑な物質です。地球上の自然界に存在するアルコールは多くは生物が関係して生み出されたものです。そういうものが、生物が関係しないでどれだけ生み出されるかというと、そんなに多くは存在しないのではないか。しかも、アルコールは分子が大きいので、水ほどほかの分子の隙間に滲み通ることができないのではないかと思います。
 でも、宇宙のなかには、アルコールの海で発生した生命さんがまるきりいないかというと、「いない」と言い切ることはできないわけで……。
 そういう生命さんと出会ったとき、飲み比べで勝負しないほうがいいと思いますよ。