猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

自然状態

ノージックの『アナーキー・国家・ユートピア』に取りかかったのだが、現在まだ最初の数ページしか読んでいない。 その最初の部分が「自然状態」の話から始まっている。1970年代になって、社会契約論の基礎的発想をたどり直しているのというのが印象的だ。も…

真空状態とか自然状態とか人狼とか

今週は仕事の真空状態みたいになっていて余裕があるので、そのあいだに図書館で借りてきた「自由論」関係の本を読んでしまおうと思っている。新年度が始まってしまうとまたなんかいろいろありそうだしなぁ。 真空状態というと、乱気流で事故ってニュースをや…

藤原保信『自由主義の再検討』岩波新書(isbn:4004302935)

この本を読んだのは3回めだ。最初は出た直後に読んだ*1。社会の雰囲気も冷戦構造崩壊後の楽観的な時期だったし、私自身もいまよりは若かったので、わりとこの本の理想主義的なところに共鳴した。2回めは最近で、ホームページに自由についての議論を書くまえ…

朝永振一郎『量子力学的世界像』弘文堂(isbn:4335750013)

朝永振一郎博士がノーベル物理学賞を取った直後に、昭和16年(1941年)から24年(1949年)にかけて書いた量子力学関連の文章をまとめて出版された本らしい。 収録された文章は、発表順ではなく、おそらく「わかりやすい順」に並んでいる。最初が核分裂や核の…

だいぶ昔の本ですけど

これまで5日分ごと表示にしていたのですが、一日分が長いので、1日分ごとの表示にあらためました。

アリストテレス的な発想

3月2日の日記までつづけていた天動説の話で、ホームページにも関係するネタを書いた。そのつづきである。 ニュートン力学が広まる前のアリストテレスの科学の発想は、土からできたものは土に帰りたがるから下に落ち、空でできたものは空に帰りたがるから火は…

自由を論じることの難しさ

というわけで、今回のホームページ更新では、「自由を論じるための準備作業」という文章を載せた。これを書くのにすごい苦労した。だから、このテーマについていまは考えたくないという気分もないことはないのだけど、でも、考えていることを書いてみようか…

まえに書いてから一週間以上も経ってしまった

やっとのことでホームページを更新した。3月17日更新という告知を出して、それ以来、沈黙していた。一日、一日と、今晩こそは更新するつもりで文章を書こうとし、でもけっきょく書けないで、それで一週間以上が経ってしまった。ここのページもそのあおりで一…

下野国薬師寺

今日のニュースで、下野国薬師寺というのが、飛鳥時代の創建で、しかも飛鳥の飛鳥寺と同じ伽藍配置だったというのをやっていた。 この下野薬師寺というのは、8世紀の称徳天皇(孝謙上皇復位)の時代に天皇の地位をうかがったというので道鏡が中央から飛ばさ…

左遷の真相

前回に書いてから10日も経ってしまった……。前回に書いた次の週のNHK杯準決勝の対戦もなかなかスリリングな終盤で楽しませてもらった。羽生さん劣勢でもうダメかと思っていたらきちんと詰めに持って行ったからねぇ。とくに敵陣で金をタダで取らせたのは、…

将棋NHK杯準決勝

起きてNHK教育テレビをつけたら将棋のNHK杯戦の準決勝をやっていた。郷田真隆九段と山崎隆之六段(名まえの表記とか段位とかがまちがっていたらすみません)の対戦で、最初は互角だったのが、途中で山崎六段が何か失策したのか急に不利になり、郷田九…

『奇蹟の雷撃隊』光人社 isbn:476982064x

-- ネタバレありです -- 第二次大戦期に「戦闘機の坂井(三郎)」と並び称された雷撃機のエースだった森拾三さんの日中戦争・太平洋戦争の回想録だ。 この本を読むと、日本の航空隊にとっての日中戦争(1937年〜)というのの意味は軽くなかったんじゃないか…

桃の節句の雪

う〜む、明日は雪か……。 まあ、私の住んでいる南関東なんかのばあい、雪が降るのは「冬型気圧配置」ってやつが崩れているからで、じつは冬の初めとか春とか、あとかえって「暖冬」だったりすると降るんだよね。だから、雪が降るのは春が近づいている証拠とい…

押井守2月26日イベント

このイベントは、「何が話されたかは完全にオフレコ」という決まり事で成り立っているので、内容には触れられない。 私はこのイベントに合わせてむかし作った同人誌『FLEET IN BEING』を再刊して持って行き、WWF(同人サークル)さんのブースで売っていただ…

天動説の話いちおう終わり

前回に書きかけた話のつづきである。 天動説がひっくり返って地動説が正しいとわかった時期の人類にとって、ではこの「コペルニクス的転回」がどれぐらい意味があったんだろう? じつはけっこう疑問だったりする。地上で点を見上げて暮らしているかぎり、地…