猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―


 そういうことを考えると、私が「萌え」を論じて東さんとかササキバラ・ゴウさんとかを批判するのは140億年ほど早いんだろうなぁ。やってるけど(いちばん最近に書いたのはhttp://www.kt.rim.or.jp/~r_kiyose/cat/sch-cat.htm)。で、この本を読んで、東さんやササキバラさんの「立ち位置」がよくわかったように感じています。でも、「美少女ゲーム」を同時代に経験したかどうかという点でのすれ違いはずっとついて回るんだろうな。


 で、コミケで感じた問題の一つは、「市場」というのが存在しなかったとしたら「萌え」は成り立ち得たのだろうかということです。もちろん「市場」というのが存在しなければ「萌え」ということばが共有されることがなかった。でも、それには関わらず、「萌え」という心の動きや行動は起こったかも知れない。でも、さらに考えれば、市場に広がった「萌え」ということばなしに、「萌え」という心の動きや行動が起こったか――ことばが一人ひとりの心の動きや行動を規定することはよくあるわけで、このへんも考えてみたい点ですね。