猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

夏の豪雨

 私は気分が天気に影響されやすいらしい。今週初めまで連日雨が降って、どうも調子が悪かったのですが、火曜日ごろから晴れて、それほどの「不調感」はなくなっています。でもそろそろ弛れ気味?
 雨だって、農作物にとってはだいじだし、自然に生きる生きものにとってもだいじだし、人間にとってもたいせつなのだから、雨の天気を「悪い」というのは身勝手だ――ともいうけれど、私のばあい、昼間に空が陰鬱だと、たとえ外に出ずに仕事していても家でごろごろしていても気分が重くなってしまいます。
 雨の日に、家の中で蛍光灯をつけて、とくにやることもなくのんびりしている――というのも風情はいいし、そういう時間の過ごし方がすきだったのですが……、最近、あんまりのんびりしている時間がない。
 ということで、天気予報を見ていて見つけたのが
 http://www.jma.go.jp/jma/press/0809/12a/heavyrain.pdf
という資料です。気象庁が「8月末豪雨」についての見解をまとめたものです。う〜む、やっぱり気象庁には「夏休みも終わりというのに雨ばっかり降っているけどどうなってんだ?」みたいな問い合わせが相次いだんだろうな。
 私の理解できる範囲でまとめると:

 1. 春に東シベリアの気温が高かった + 偏西風の蛇行の長い波長の「波」のふくらんでいるところがちょうど東アジアにあたった → 東アジアで偏西風が蛇行した → そのため東アジアで気圧の谷が停滞し、寒気が流れこみやすくなった。
 2. 太平洋西部とインド洋西・中部の海水温が高く、太平洋中部の赤道附近で海水温が低く、その結果、フィリピン附近で高気圧が発達 → その隣にあたる日本南海上が低圧になる(≒「太平洋高気圧」が発達しない)。
 3. とくに8月下旬には偏西風の蛇行が強まり、日本の東側に高気圧が発達して、これが湿った空気を呼びこんだ。

ということのようです。つまり、アジア大陸の北側の寒帯あたりの気象条件と、インド洋・太平洋の気象条件がいろいろ重なって、北からは寒気がきて大気の状態が不安定になりやすくなり、南からは湿った空気が来て雨が降りやすくなった、その両方が重なった結果――みたいなことでいいんでしょうかね。
 たしかに、夏に天気図を見ていると、「太平洋高気圧」がはっきりせず、「オホーツク海高気圧」があって、「これって梅雨明けたんかいな?」と思うこともありました。冷ためで湿っているオホーツク海高気圧は「梅雨後期の主役」と聞いたこともあるし。
 やっぱり、こう、世界規模の気象条件というのが、日本の気候に影響を与えているんだな、ということと同時に、日本が、寒帯アジア大陸、熱帯太平洋、熱帯インド洋の「境」の場所に位置しているのだな、ということを感じたりします。
 ところで、これだけ雨が降りやすいのに降らないのが香川県早明浦ダム周辺で、「第四次取水制限再開」とのことですが。これだけ豪雨が降っているのに、なぜなのでしょう?