猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

今回の発見

 今回の発見は、すばるの先を越した観測のうち、ケックとジェミニ(北)が観測していた系外惑星が、すばる望遠鏡が2002年に撮影した画像に写っていたことが確認されたというものです。写っていたのは、ケックとジェミニのチームが撮影した HR 8799 という星(恒星)の三つの惑星のうち、いちばん外側の HR 8799b という惑星ということです。恒星 HR 8799 を「HR 8799a」として、惑星を外から順番に「b,c,d」と名づけたうちの「b」が写っていたわけですね。
 これで、ケックとジェミニのチームの観測が確認されたわけです。また、すばるの観測からケックとジェミニの観測まで6年経っているので、その惑星がどういう軌道を描いて回っているかも確認できます。系外惑星では、大型の惑星が、太陽系の彗星のような細長い楕円軌道を回っている例も見つかっているので、この惑星「HR 8799b」が、おとなしく円に近い軌道を回っているのか、細長い楕円軌道を回っているのかの決定に、すばるの観測が役立つ。今回の発見で、「HR 8799b」はほぼ円軌道を回っているらしいことが明らかになったようです。