猫も歩けば...

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「中和」の話のまとめ

 水の話のつづきです。
 水は、イオンにでできた物質に出会うと、自分が水素イオンと水酸基イオン(水素一つと酸素一つ、水酸化物イオン)に分かれて、原子や原子の組み合わせ(基)の大きさでイオンでできた物質と混ざり合うことができる。だから、水はイオンでできた物質を溶かすことができる……はずなのだが、あれ? この説明でいいよなぁ? 何か急に自信がなくなってきたけど。「科目としての理科」嫌いでこういうものを書いていると、ふとこういうところで自信がなくなったり、まちがっているかどうかの検証ができなかったりするわけです。まあ、いいことにしよう。
 塩酸は「塩化水素」という気体が水に溶けたもので、気体でいるあいだは水素と塩素はくっついているのですが、水に溶けると、水素はプラスの、塩素はマイナスの電気を帯びて分かれてしまいます。したがって、塩酸は水素イオンと塩素イオンでできた物質ということになります。もっとも、私は気体の塩化水素は見たことがありません。もちろん触ったことも嗅いだこともありません(どちらも危険だと思います)。
 水酸化ナトリウムは、結晶で、その結晶は、もともとプラスの電気を帯びたナトリウムイオンとマイナスの電気を帯びた水酸基イオンでできています。水酸化ナトリウムの結晶は見たことがあるようには思うのだけど、あまりはっきり覚えていません。中学や高校の薬品棚にあったのは水溶液だったよなぁ。
 その塩酸と水酸化ナトリウムが水の中で出会うと塩(食塩、塩化ナトリウム)になります。塩(塩化ナトリウム)は水に溶けた状態でイオンに分かれていますし、結晶も、プラスの電気を帯びたナトリウムイオンと、マイナスの電気を帯びた塩素イオンでできています。