猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

水の分子の「極性」を説明する

 ところで、砂糖は塩よりもずっとよく水に溶けます。
 だから、塩水の辛さには限度があるけど、砂糖水はずっと甘くできるはず……なんだけど、塩は水に溶ける分だけで十分に塩辛いよなぁ。前に食べた「がんこ総本家」(早稲田にあった)の「悪魔ラーメン」とかすごかった。塩を味噌とか醤油とかに入れると塩は水に溶ける限界以上に溶けるのかなぁ?
 ともかく、砂糖のほうがたくさん水に溶ける。では、砂糖も塩のようにイオンに分かれるかというと、分かれません。では、どうして砂糖が水に溶けるかというと、砂糖は分子のままで水の分子と細かく混ざり合うからです。
 ――というだけでは、水の性質の説明にならない。
 水の分子には「極性」という電気的性質があります。水の分子には、プラスの電気を帯びた側とマイナスの電気を帯びた側があるのです。それを「極性」があるという。で、砂糖が水に溶けるのは、水の「極性」と関係がある……はずなんだけど……これも違ったかな? ともかく「めちゃくちゃなまちがい」ではないはず……だと思うけど。
 では、なぜ「極性」があるのか? これの説明がけっこう難しいんじゃないかと思う。とくに文章だけでやろうとすると。
 だけど……やってみます。
 水の分子は、大きな酸素原子に小さな水素原子が二つくっついてできています。酸素原子に水素原子が二つくっついているのであって、二つの水素どうしは直接にはくっついていません。
 ところで、酸素原子が水素原子より「大きい」というのはどういうことか。
 たしかに、原子そのものが酸素のほうがずっと重い(原子量が大きい)。でも、ここでいう原子の「大きさ」とはその「重さ」(原子量)のことではありません。原子がいくつのほかの原子をすぐ隣に引き寄せられるかという「大きさ」のことです。酸素は、最大で4つ、ほかの原子を引きつけられる「大きさ」を持っています。しかし水素はがんばっても1つだけしかほかの原子を引きつけられません。もっとも、酸素も、「大きさ」としてはほかの原子を4つ引き寄せられるはずですが、実際にはほかの原子を二つまでしか引き寄せられません。