猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

日本史

平勢隆郎『都市国家から中華へ』と岡野友彦『源氏と日本国王』のつづき

今回の更新で掲載した評(→「特権的古代史からあたりまえの古代史へ(第2回)」)では、「春秋時代までの中国を都市国家の時代として描く」という平勢さんのコンセプトを活かすように、平勢さんもあまり使っていない「都市国家同盟」という捉えかたを軸に「…

岡野友彦『源氏と日本国王』のつづき

もうだいぶ前になってしまった7月5日の日記のつづき(id:r_kiyose:20050705)。 この本の書きかたの特徴は、ともかく「氏」と「家」を厳格に区別しているところだろう。いまでは「氏」も「家」も同じようなものになってしまった。明治国家が「家」制度を民法…

岡野友彦『源氏と日本国王』講談社現代新書(isbn:4061496905)

足利将軍・徳川将軍が「日本国王」として中国や朝鮮にその地位を主張できたのは、「将軍」だったからではなく、「源氏長者(兼 征夷大将軍)」だったからだということを論証した本である。 歴史物の本にしてはともかく読みやすい本だった。著者は「あとがき…