猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

2010-09-18から1日間の記事一覧

「何もない」は言えない場を相手にする学問

「何もないことになっている真空のなかにあるかも知れないもの」として考えられるものを並べてきました。専門家じゃないひとが考えつくことと言ったら、これぐらいじゃないかな――といまの私は思っています。 「真空」というのを突き詰めて「ほんとうに何もな…

「あるものがない」とは言えるが「何もない」とは言えない

3. 私たちには見つけ出すことのできない何者か 私たちはこの世のなかに存在する「もの」をすべて知っているわけではありません。しかも、それは、どこか遠いところに隠されていて、何か特別な魔法と特別な鍵を手に入れれば私たちの手に入る、というものばか…

「京都力」の働き

2. 粒子の対生成と対消滅 「零点振動」というのがこれだと思うのですが、私にはよくわかりません。 「何もない」というのは、安定しているようでいて、けっこう不安定です。ね? 私たちだって「よけいなことを考えるな」といわれたら、かえって「よけいなこ…

では「真空」には何がある?

そこで、「真の真空」がないとすれば、その「真空」には何があるか? 私の理解で整理すると、これがまたいくつかの意味があるように思いますので、それを書き連ねてみます。 1. 「力」を伝える媒体の粒子 「真空」でも電磁波は伝わる。目に見える光も電磁波…

世界に「真の」はない

佐藤さんがこの本で強調しているのは、素粒子物理学には「真の……」という存在はないということです。 典型的なのが「真空」で、普通に「真空」というと何もないことです。しかし、素粒子物理学では「何もない真空」はない。 その意味というのが、この本の説…

「岩漫の新刊」はありません

今日作るということにしていたのですが、無料配布の『すずのね』を作ったところで時間が来てしまいました。数年前なら、そこから原稿を書いて割り付けて印刷して製本して寝ないで持って行くということに挑むだけの元気があったのですが、今年はちょっとその…

「真空」のなかには何があるか?――の考察

今日もまた佐藤文隆『破られた対称性』についてです。で、また最初にお知らせです。