猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

COMITIA127に参加しました

 17日(日)に開催されたCOMITIA127にサークル参加しました。
 いつもサークル入場時間ぎりぎりに会場に到着しているので、今回は早めに行こうと朝早く起きて準備していたところ、時間が余って寝落ちしてしまい、けっきょくいつもにもましてぎりぎりの入場になってしまいました。「うさぎとかめ」のうさぎの事情がよくわかります。うさぎも、慢心していたのではなくて、最後の追い込みがぎりぎりにならないように前半飛ばしすぎて、最後に寝落ちしてしまったんだよね。同人誌書きにはたいへん教訓になる寓話であるが……一定ペースが計画どおり保てればいいんだろうけど、そんなのできるんかなぁ? できる方もいらっしゃるとは思うのだけど、私はこれまでできたためしがありません。
 今回は、前日までの仕事のスケジュールが響いて、持ち込み点数を絞らざるを得ませんでした。そのぶん、ブースのセッティングは早く終わったので、いつものように、開会してから値札を書いている、というようなことはなくてすみましたけど。
 また、過去の西館開催ではともかくよく迷っていて、自分のブースを出たらなかなか帰り着けなかったということもありました。でも、今回はそれほどでもなく、一回迷っただけですみました。
 百合の島や青年マンガの島など、私の知り合いの出展場所が比較的「文芸」の近くにまとまっていたのも嬉しいところでした。今回は、比較的多くの知り合いのブースを訪ねることができました。それでも、一人サークルの一人売り子なので、あいかわらず、参加しておられるのを確認しながらご挨拶できなかった方も多く、たいへん失礼しました。
 今回は、岩漫(がんまん)に参加しておられたころから存じ上げているちほちほさん(月刊滋養)が、『ティアズマガジン』の「フロントビュー」に登場しておられたのがたいへん嬉しかった。中村代表の評は「この作者らしさ」を過不足なく捉えていると思います。新作でさらに今回の「フロントビュー」登場をネタにして「未来SF」を描いておられるのもちほちほさんらしい展開でした。この作の主人公のモデルになった彼は、現実の2020年代半ば、どんなひとに成長していることだろう……。
 なお、岩漫というのは、2010年まで岩手県盛岡市で開催されていた伝統ある同人誌即売会です。2011年3月開催を最後に長期休止に入るはずだったのが、大震災でその長期休止前の一回を開けないまま休止に入ってしまい、現在も再開されていません。私にとっては初めて参加した「首都圏以外の即売会」でした。ちなみに、岩漫と同じ会場では、現在「文学フリマ岩手」が開催されています。
 新刊がなかったのと、持ち込み点数がもともと少なかったこともあって、売り上げ点数はいつにもまして少なかったですが、楽しいイベントでした。参加者のみなさま、お世話になったみなさま、ありがとうございました!
 帰宅してツイッターを見ると、『国際リニアコライダーがわかる! 2 ヒッグス粒子の発見』を購入してくださった方からさっそく感想が届いていました。私自身がいまもよくわかっていない「自発的対称性の破れ」現象をはじめ、ほんとうは「数式が出て来ただけでわからなくなる」という理解力ではわからないはずのことを、あえてその理解力で文章にしてみたものなので、感想がいただけたのはとても嬉しいことでした。ありがとうございました!
 次回のCOMITIA128は青海展示棟での開催です。5月のCOMITIAはここのところ5000サークル以上の申込みがあったはずで、募集数は4000サークルなので、この数で行くと約2割のサークルが落選することになります。COMITIA(東京コミティア)で抽選になったことは過去にもありますが、この競争率は初めてではないでしょうか。今回のCOMITIA127のように別ホールを用意するわけにはいかないので、落選数を減らしたら減らしたで、サークルスペースが極端に狭い配置になりそうです。実行委員会ではもちろんいろいろと対策は考えておられると思いますが、場所の広さが限られているので、対策できる範囲も限界があると思います。
 さらに、東京ビッグサイトが使えなくなった他の(同人誌即売会ではない)イベントが会場をビッグサイト以外に求めるので、これまで即売会に使えた会場が使えなくなる可能性も出て来ます。以前から予測されていたことですが、状況が根本的に改善したとは言えず、東京の即売会の受難の時期がいよいよ始まる……ということも、今回、他のサークル参加者・一般参加者と話していました。