猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

おさとうのあめ

 というわけで、東京(23区)地方は昨日につづけて土砂降りの雨に見舞われてしまった。私は、最初のピークは屋内にいて事務作業をやりつつやり過ごしたんだけど、そのあとしとしとと降る雨には遭遇してしまいました。今日は用心して傘を持って行っていたので慌てることはなかったけど。
 ところで、雨というのは空気に含まれる水蒸気の量に限界があるから降ってくる。つまり、低い温度の空気と高い温度の空気で水蒸気を溶かしこめる量が違うから、急に空気の温度が下がると、空気に溶けていられなくなった水蒸気が雨になって降ってくる。それは、たとえば、高い温度で砂糖をたくさん溶かした砂糖水が低い温度になると、溶けていた砂糖が結晶に戻って下にたまる(沈澱する)ようなもので。
 ということは、もし空気が熱くても冷たくても同じ量の水蒸気を溶かしこめるようにできていたら、雨はなかなか降らないのだな(その場合でも飽和量を超えることはあるから絶対に降らないわけではないだろうけど)。逆に、冷たい空気と熱い空気で溶かしこめる水蒸気の量に圧倒的な差があれば、ちょっとの温度変化ですぐに土砂降りということになる。それだったら、地球史上に「大陸」というのが現れてもすぐにその豪雨に浸食されて存在せず、陸上生命も存在せず、しかも海はいつも濁った状態で……どんな地球ができていただろう?
 地上から雲を見ていると、雲は流れていくように見えるけど、じつは雨雲は絶えず雨になって降ってしまうので、あの見えている雲というのは絶えず崩壊と再生を繰り返している姿なのだな。あれはつまり「空気のなかで温度差のあるところ」が見えていると考えればいいんだろうか?