猫も歩けば...

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「ごきげんよう」の解

 *[言語]ラテン語起源?
 ラテン語の学習は、名詞第三変化の子音幹が終わって、第三変化のi幹を覚えているところである。う〜む、ややこしいよぉ。でも animal ってラテン語でも animal だったんだね。
 で、独習書として使っている大西英文『はじめてのラテン語』を読んでいて、ひとつ気がついたこと。
 なぜカトリック系(カトリックに限らない?)の学校のごあいさつが「ごきげんよう」なのか?
 『はじめてのラテン語』によると、ラテン語のあいさつでよく使われるのが salve, salvete (salve は相手が単数、salvete は複数)または ave, avete (同じく -te がつくほうが相手が複数)なのだそうだ。どんな場面でも使えるあいさつだという。salve は「健在であれ」の意味で、研究社の羅和辞典(isbn:4767490243)には salveo の項目に salve で「ごきげんよう」という訳が載っている。salus, salvus も縁語らしくて「健康である」というような意味、saluto で「あいさつを送る」の意味があるらしい。一方の ave も、出会い、別れ、「おめでとう」などの意味に使われることばで、これは「アベマリア ave Maria 」(教会式でアヴェー・マリーア、古典式でアウェー・マリーア)の ave である。
 で、カトリックではラテン語を使うので、salve か ave があいさつとして入り、それを日本語にして「ごきげんよう」が常に使われるあいさつになったのではないか、と思ったのだけれど、どうなんだろう?