猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

4つの「力」

 「4つの「力」」――とか書くとなんかファンタジーっぽくありません?
 ……あ、ないですか。
 それとも、物理学自体が数式を使ったファンタジーかも知れない――と考えたりするのは、「物理なんかどうせわからない」と日ごろから思っているからなのかな? 実際に微積分や行列のたくさん出てくる数式を操作している人にとっては「ファンタジー」どころではない。たぶんその数式にものすごい「現実」性があるんだろう……と、想像はできるんだけど。
 ということで、電荷(プラスの電気を帯びているかマイナスの電気を帯びているかどちらも帯びていないか)の対称性、左右の対称性、時間に沿うかさかのぼるかの対称性、粒子と反粒子の対称性のほかにも「対称性」はあります――というお話です。
 いまの宇宙には、確実に「ある」とされているものだけで4種類の力があります。重力と、電磁気力と、原子核を一つに結びつける「強い力」(色力)と、原子核ベータ崩壊させる力(「強い力」に対して「弱い力」)です。なお、物理学方面では、こういう「力」は正確には「相互作用」(インターアクション)というようです。「力」とは「互いに作用を及ぼすこと」だからなのかな?
 物理学的には「電力」と「磁力」は同じ力なんですね。たしかに電気を流せば磁力が発生する「電磁石」というものがあるし、電気モーターはその電磁石と磁石の力で回っているし、発電機もその組み合わせで発電しているのだから、電力と磁力は関係が深いのだろうな、とは思うけど、「一つの力」かというと、私などにはよくわかりません。ここは専門家を信頼しておくことにしましょう。
 また、宇宙の膨張速度がいま大きくなっている、つまり宇宙膨張が加速しているそうで、それがこの4つの相互作用(力)では説明できないので、「第五の相互作用」があるのではないかと言われていますけれど、それについてはまだはっきりしていないようです。
 で、この4つの相互作用は昔は一つだったのではないかとか考え出したことから、いろいろな「対称性」の構想が素粒子物理学に導入されることになりました。