猫も歩けば...

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「超対称性」のもう一つの根拠

 「超対称性」の存在を支持するもう一つの根拠は、「電‐弱」に「強い相互作用」を加えた「大統一理論」です。
 現在では、それぞれの相互作用が粒子を結びつける力は違っていて、「強い相互作用」がいちばん強く、電磁相互作用がその次で、「弱い相互作用」は弱い。しかし、「電磁相互作用‐弱い相互作用強い相互作用」がエネルギーの高い(温度の高い)状態でもともと一つの相互作用だったとしたら、エネルギーの高い状態ではその三つが同じ強さで働くはずです。そうでなければ「一つの相互作用」とはいえない。ところが、「超対称性」がないとすると、高いエネルギーでの「結びつける力の強さ」(「結合定数」という)が一致する点ができない。ところが「超対称性」を導入すると一致する点ができるのだそうです。つまり、もし「電磁相互作用‐弱い相互作用強い相互作用」が高エネルギーでは一つの力だったという「大統一理論」が成り立つならば、という仮定の話だけれども、そうだとしたら「超対称性」はないとおかしいということになります。