猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

すべての重力は慣性力だった?

 また、「ヒッグス場が質量の起源」だとすると、すべてのものの「質量」は、それを形づくる粒子が「ヒッグス場のなかのヒッグス粒子的なもの」に引っかかって「足を引っぱられる」ために生じるということになります。つまり「質量」の本質は空間のなかでの「動きにくさ、動かされにくさ」ということだということになる。これは「慣性力」と呼ばれるもので、「質量のあるもの」のあいだに働く万有引力としての「重力」とはいちおう別とされているものです。この重力と慣性力は同一のものと考えていいということを前提に現代物理学は成り立っている……はずで、そう考えればもちろん矛盾はしないのだけれど、「重さってたんに動きにくさのことなのか」というのは、日常感覚からすると、わかったようでもあり、わからないようでもあり、「オレのまわりのヒッグス場が薄くなったらオレの体重は減るのか?」とかよけいなことを考えてしまったりします。
 ともかく、ヒッグス粒子によってでも何によってでも、「運動の状態」を変えられることで「重力子」というのが出て、それによって重力が働く、ということなのかな? それで、これまでは、止まったもの(より詳しくいうと「加速度の生じないもの」)も質量を持つので、それは慣性力とは違う、とされていたのだけれど、止まっているものも素粒子レベルまで細かく見れば、それは常にヒッグス場のなかの「ヒッグス粒子的なもの」に引っかかっており、けっきょく同じものなのだ、ということになるのかな?