猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

えーと、とりあえず告知みたいな

 5月25日に、花巻市しんろう会館で行われるイベント「TRIP?S.P.D.」に「アトリエそねっと」で参加します。
 昨秋、軽い気もちで書き始めた魔法ファンタジー的な同人小説がいまだに終わらないどころか中盤までも到達しないで、泥沼化しております。それの未定稿部分をとりあえずコピー本にして持って行きます。
 よろしくです。

 というわけで、また消失していた清瀬です。
 で、今年の連休後半は東浩紀さん(id:hazuma)の本を読んで過ごしました――連休からもう半月経ってしまいましたけど。講談社から出ている『東浩紀コレクション』のうち「文学」(isbn:4062836211)と「対談」(isbn:4062836297)を読み、いま『郵便的不安たち#』(asin:4022613785)を読んでいます。
 率直に言って、『コレクション』を読んで私の「東さんポイント」はかなり上がりました。『動物化するポストモダン』(「動ポモ」)でよくわからなかったところも、発想の背景、発想に至る過程など理解できたところがありますし。ただ、ご自身でおっしゃっている「『動ポモ』で結論を宙づりにしたこと」にどれだけ意義があったかは、ちょっと私には評価ができません。
 何より、巻によって出入りはありますが、ほぼ10年間に書いたものがこれだけの分量になるというのはすごい。もちろん、もっと書いた人・書く人も多くいるでしょう。でも、これだけ書くのは、情熱と能力の双方が常に充実していなければ難しいだろうと思います。
 『ゲーム的リアリズムの誕生』に対する『メタリアル・フィクションの誕生』など、「異本」的テキストも収録されていて、読み比べることもできます。私は読み比べてはいないけど、ちょっと読んだだけでも、『コレクション』に入っている文章のほうが「現場」で書いておられる感じが伝わってきます。
 何より、ソルジェニーツィンデリダラカン‐オタク論(マンガ、アニメ、美少女ゲーム)という流れが見通せて興味深いところがありました。ご本人は「そうかんたんに整理されてたまるか」とおっしゃるかも知れませんが。
 で、その東さんの本のことを考えつつ、最寄り駅まで歩いているときにふと考えたことをひとつ書いてみたいと思います。