猫も歩けば...

― はてなダイアリーより引っ越してきました ―

2010-01-01から1年間の記事一覧

花かんむり 作詞・作曲:新居 昭乃

春菜 今回は、あの、「花かんむり」っていう、ライブでも一回歌ったことがあるんですけど、あれをカバーさせていただいて、で、もともとのオリジナルももちろんすてきだし、あと、三重野瞳さんとかもカバーしてるんですね。 この曲についての質疑応答の録音…

シェヘラザード 作詞:山下 慎一狼/作曲:岩野 道拓

この曲は試聴CDには入っているのですが、記者会見では触れられませんでした。 シェヘラザード(またはシェエラザード、シェーラザード)は『アラビアンナイト』の語り手のお姫様の名まえですね。正則アラビア語では「シャハラザード」になります(だから、…

冬寂―Wintermute― 作詞:池澤 春菜/作曲:とものかつみ

これは、作曲者ご本人からの「作詞の苦労話を」というリクエストへのお答えです。 春菜 とものさんの曲は、わたし、ちょっと珍しいチャレンジだったんですね。ふつう、あんまりこうテンポの速い曲は……。珍しいタイプの曲で、あえて今回ちょっとチャレンジと…

水彩の国 作詞:池澤 春菜/作曲:K・T

春菜 水彩画、やります。あの、わたし、大学が美術だったんです、美術を専攻してたりとか、と、絵を描くことは好きなんですけど、油絵がどうしてもだめだったんですね。乾くのを待ってられないという。けっこう時間かかるじゃないですか。で、こう、いじって…

夜想サァカス 作詞・作曲:藤 みさき

アルバムタイトルと、タイトル曲となるこの曲について: 春菜 〔アルバムのタイトルを決めるのに、案が〕20個近く出てるんですよ。で、そのなかで、わたしのまわりの人に、いきなり、メールで、悩んでいるから意見を貸して下さいって言って送りつけたりとか…

Prologue 作曲:藤 みさき

春菜 最初から、プロローグとして、歌が入っていない、でも導入になるような曲、あの、本でいうんだったら表紙みたいな、その曲を聴くだけで、中はまだ読んでいないけれども、だいたいのイメージがわかるような表紙的なものがほしいねというので、みさきち〔…

アルバムの世界観とジャケットについて

まず、今回は、ジャケットに力を入れられたということです。写真そのものは、『Confetti』と『Quatrequarts』につづいて、たぶん台湾の写真館で撮ってこられたものなのだろうと思いますが、それをイラストレーターのヨシツギさんが加工して、すばらしいダブ…

「ことば」と「世界観」

今作はミニアルバムで、タイトルが『夜想サァカス』で、プロローグを入れて6曲収録、5月26日に WAVEMASTER HAPPIES からの発売ということです。ミニアルバムといっても6曲収録ですから、収録曲の多いほうですね。昨年の『光の花束』は、「インストゥルメンタ…

池澤春菜『夜想サァカス』記者会見のご報告(また大幅遅れ)

昨年秋の『Quatrequarts(カトルカール)』のときに続いて行ってきました。 で、また掲載まで半月以上かかりました。 すみません。 それで、例によって、また写真がありません。それと、今回は、録音音質が悪くて、録音が聴き取れないところがありました。繰…

銭湯消滅中

5年ほど前まで、私の家の近くには2軒の銭湯がありました。ところが、3年前、たまたまそのうち1軒があったはずの場所の前を通りかかったのに、銭湯が見つかりません。そのときには私は道をまちがえたかと思い、地図を見て探し直してみたのですが、やっぱりな…

「仮説に仮説を重ねる」という方法

ところで、『宇宙論I』によれば、現在、ダークマターの候補とされているのは、超対称性粒子のほかにニュートリノとアクシオンという粒子があるのだそうです。ニュートリノは前から知っていたけれど、「アクシオン」って何かのゲームのキャラ名かと思ってし…

「意外な結末」が科学の習い?

「超対称性粒子は重い(質量が大きい)」という想定は非常に都合がいい。 宇宙のような大きなスケールでは重力が大きな意味を持ちます。重力は「打ち消し合う力」がなく、「引っぱる力」ばっかりなので、大きくまとまると大きな作用を起こすことになる。「ダ…

ダークマターと超対称性粒子

「超対称性」があるとしたらさらに都合のよいことがあって、それは、「超対称性」粒子、つまり、光子に対する「フェルミオンの光子=フォティーノ」とか、重力子に対する「フェルミオンの重力子=グラビティーノ」とかの存在で、宇宙に存在する「ダークマタ…

対称性(4)と「意外な結末」と「仮説」の科学

『シリーズ現代の天文学 2 宇宙論I』からネタを拾った「対称性」のお話はいちおう今回でおしまいです。

「超対称性」のもう一つの根拠

「超対称性」の存在を支持するもう一つの根拠は、「電‐弱」に「強い相互作用」を加えた「大統一理論」です。 現在では、それぞれの相互作用が粒子を結びつける力は違っていて、「強い相互作用」がいちばん強く、電磁相互作用がその次で、「弱い相互作用」は…

名まえの問題

ところで、「ボソンのクォーク」は、たぶん「スカラー粒子クォーク」(「スカラー粒子」はボソンの一種のこと)の略で「スクォーク」、「ボソンのニュートリノ」は「スニュートリノ」などと「ス」を頭につけて呼んだりしますが……これは、なんか、ファインマ…

「超対称性」は「繰り込み」を無理なく行えるようにする

さて、一つの粒子が周りに影響を与えて周りで粒子が生まれたり消えたりということが起こるのは、電子のばあいに限りません。ヒッグス粒子でも同じことが起こると考えられています。ところがヒッグス粒子ではこの「繰り込み」がうまくいかない。すでに知られ…

「繰り込み」とそれをめぐる「ゼロ年代」的な余談

たとえば、電子が空間に存在したとき、電子の質量や電荷(帯電している電気の量)をどう測ればいいのでしょう? そんなのは簡単で、電子一個分の質量と電荷を測ればいい――かというとそうはいかない。なぜかというと、電子は、電荷を持っているせいで、光子(…

「超対称性」

というわけで、なし崩しに中断してしまうのもよろしくないので、続けます。前に書いていた「対称性」のお話の続きです。 空間の「対称性」が破れることでW粒子とZ粒子に質量が生まれたというのが「電弱統一」理論の主なアイデアですが、『シリーズ現代の天…

また40日ほど開いてしまいました

40日あったら小学校の夏休みが始まって終わってしまいます。……すみません。 そのあいだ、何をやっていたかというと、前半は「そんな話聞いてないよ」的な仕事を突然振られることの繰り返しでした。それにしても、ただでさえ年度末で仕事の立て込む時期、「こ…

日本は四季ではなく六季(以上?)

さらに、日本の季節はじつは「春‐夏‐秋‐冬」にはなっていない。「春‐初夏‐梅雨‐夏‐秋‐冬」なのです。だから、3月の後ろのほうから9月ごろまでの半年に「春‐初夏‐梅雨‐夏」が集中していて、9月の後ろのほうから3月ごろまでの半年は「秋‐冬」しかない。以前は…

ところが春と秋は違う

ところが、「立春から春が始まるのだから立春がいちばん寒い」、「立秋から秋が始まるのだから立秋がいちばん暑い」というこの言いかたは、どうも立夏と立冬にはあてはまらないように思います。 今年のばあい、立夏が5月5日、立冬が11月7日です。年によって…

節分と立春がいちばん寒い理由を「微分」で考える

「立春を過ぎたのに寒いですねぇ」というのがいまの時期の決まり文句的なあいさつ――だったようにも思うのですが、あんまり最近聞かないし、自分も使わないですね。まあ、いまここで使ってるけど。だいたい、テレビで「今日は立春です。立春の各地の表情を集…

「立春を過ぎたのにいつまでも寒い」

今回は対称性の話は中断して「時候」の話です。対称性の話はまだ続ける……つもりです。そんなことを言いながらペンディングで止まってしまっている話も多かったりしますが(社会契約の話とか。いちおう覚えてるんですよ)……がんばります。

「自発的対称性の破れ」って何?

ところで、この「電弱統一」理論にも「自発的対称性の破れ」という表現で「対称性」ということばが出てきます。 液体の水のなかでは水の分子は勝手な方向に動けたけれど、エネルギーが低くなって氷になってしまうと結晶ができて特定の方向に規則正しく並ぶこ…

「場に引っかかる」から重さが生まれる

最初に「電弱統一」が構想されたのは、電磁相互作用も「弱い相互作用」(原子核をベータ崩壊させる相互作用)も電荷のやりとりがあり、似ているという理由からだったと前に読んだことがあります。 で、電磁相互作用は光子(フォトン)が媒介している。光子は…

「統一理論」といろいろ昔の話

現在のところ、電磁相互作用と、原子核をベータ崩壊させる「弱い力」が昔は一つだったという「電弱統一理論」が成功しています。そこで、次に、電磁相互作用と「弱い相互作用」が一つだった時代よりもさらに昔には、その「電弱統一」相互作用と、原子核を一…

4つの「力」

「4つの「力」」――とか書くとなんかファンタジーっぽくありません? ……あ、ないですか。 それとも、物理学自体が数式を使ったファンタジーかも知れない――と考えたりするのは、「物理なんかどうせわからない」と日ごろから思っているからなのかな? 実際に微…

すべての粒子に反粒子があるということ

ともかく、電子だけではなく、ほかの粒子にも「ほかの性質が全部いっしょで、電荷だけが反対」という粒子があることがわかりました。それが「反粒子」というものです。最初に発見された「陽電子」だけは、プラスの電気=陽電気を帯びているので「陽〜」です…

反粒子

で、「対称性」の一つとして「粒子の対称性」というのがある。ある粒子があれば、その粒子とある性質だけが正反対で、その他の性質は基本的にまったく同じものが一種類あると想定する。それが「粒子の対称性」です。 わりとわかりやすく、また、わりと早い時…